「里山と生物多様性保全と木質バイオマスエネルギーの活用を考える」
~丹波地域環境パートナーシップ会議10周年記念シンポジウム~
所用のため10時半頃からWebで視聴しました。
篠山会場 50名、Web視聴 47名 とのことです。
以下、そのメモです。
(記念講演)里山保全から考える生物多様性と森の利活用 <服部先生>
里山放置林を活用するために多面的機能で、環境学習の場へ
北摂里山の事例 まち山の先進事例 川西・水明台 渓のさくら
木質バイオマスの利用事例 菊炭友の会・川西里山クラブ・ひとくら森のクラブ
木質バイオマスの利用では、萌芽更新での再生ができるようにすることが重要
ただ伐るだけでなく循環再生できるように伐ること。
(活動報告)
■こども向け環境学習
「丹波はなにもない」ではなくて「丹波には素敵な自然がある」
虫取りや顕微鏡での虫の観察からスタート
五感を使う自然あそびのプログラムを推奨
●自然あそびの効用
夢中になる・チャレンジする・正解はない・気持ちが落ち着く・
だれでも遊べる・危険やルールをからだで感じ覚える
●自然あそびはこどもに欠かせないものです
■里山とオオムラサキ
幼虫10ヶ月エノキの葉を食べる・サナギ2週間・6~8月にチョウになる
チョウはクヌギなどの樹液を吸うので、エノキとクヌギなどの雑木林が必要
河合雅雄先生の指導とともに活動
ケージでの飼育後の放蝶会や出前授業を実施
(午後の部)
■バイオマス木質チップ燃料~発電の活用 兵庫パルプ工業株式会社
丹波市山南町のパルプ生産と木質バイオマス発電の会社 1955年創業
バイオマス発電用燃料の要求品質
適度な大きさ体積・水分率少なく・異物混入少なく
グリーン電力証書を取得し、環境付加価値のある電力として証券化し
取引対象となる。
地元の木材利用を増やしていきたい
■里山の獣害被害
林業部門のシカ被害は統計上で近年減っているが、新植(植樹)が
減ったためである。
防護柵はスカートネットやL字ネットを推奨
広くネットで囲うよりも、小さい範囲で複数囲む方がリスク分散されて
管理しやすい
■木質チップ生産を通じた地域づくり
木の駅プロジェクト 売上ピークで64万円、近年は24万円
林業関係者の高齢化と市民の森への関心が低下したのではないか
「木育」・・・間伐体験や木工を通してこどもに気づきを持ってもらう
■パネルディスカッション
キーワードは、「ローカルSDGs」と「地域循環共生圏」
環境・経済・社会を統合した取り組みが大切
顔の見える関係性が丹波にはある
今の生物多様性は昔の里山をイメージされているが、
新しい木質利用での生物多様性は今からつくられるものです。
外来生物について、
在来種の生育に影響を及ぼすような、侵略的外来種は除かれるべき。
その地域に昔からある生物群を守ること。
在来種であってもシカやクズなどのように、他の在来種生育に影響が
出てくると管理が必要。
丹波の森には、人と文化と自然が息づいている。