2017年10月9日月曜日

研修旅行(気比の松原、福井県里山里海湖研究所)

研修旅行(気比の松原、福井県里山里海湖研究所)
日 時 :平成29年9月30日 8:00~20:00(川西能勢口発着)
概略行程:参加者は27名で、10時半より12時まで気比の松原見学研修。
     千鳥苑にて昼食をとり里山里海湖研究所にて1時半より4時半まで見学研修。
     地元蔵本鳥浜酒造(株)に立ち寄った後京丹波PA経由し無事帰着しました。
<気比の松原> ”気比の松原100年構想推進連絡協議会”に案内をお願いして、正会員の株式会社BO-GAの八木主任(服部先生の門下生)に案内をして頂きました。
クロマツゾーン:先ずは白砂青松に隣接するクロマツゾーンにて気比の松原の変遷、抱える問題点等や再生の気比の松原100年構想をうかがいました。
八木主任からの概要説明
気比のアカマツゾーンの説明:続いてアカマツゾーンにてクロマツに比べて発芽・生育等が優れて後継木の管理が容易なことなどの話がありました。
発芽、生育状況の確認
アカマツゾーン内の移動 
テングタケ(毒キノコ)
コツブタケ(若林氏写真提供)
見学を終えて海辺のクロマツゾーンにて記念撮影
<昼食.若狭回遊バザール千鳥苑>
<福井県里山里海湖研究所>
宮本研究員、石井研究員から三方五湖自然再生について説明を受けました。
三方湖畔の、三方青年の家にて講義
久々子湖湖畔にて:干拓の範囲や干拓地の利用、湖の利用に付いて説明がありました。農業、漁業、その他の利用について、個々の事例をあげて(例えば:湖面の利用についてはボート競技のコースとして利用)説明がありました(里山に比べてスケールが大きいとの声が聞かれました)
久々子湖畔にて
研究所にて:移動中に石井研究員より生育旺盛な”三方湖のヒシ”の対策について説明がありました。
研究所テラスより三方湖を望む
水月湖の湖底には過去7万年にわたる約45mの堆積泥の層があります。堆積の年稿より過去の気候変動や湖周辺に生育していた植物が解りますので、時代による移り替わりを知ること出来ます。最深部約73m部分は15万年前のものと考えられています。
里山里海湖研究所のテラスにて記念撮影
<お礼>株式会社BO-GAの八木主任様、福井県里山里海湖研究所の宮本研究員様、宮本様お忙しい研修時間を割いて熱心に説明して頂き有り難うございました(里山愛す会一同)。

2017年6月18日日曜日

皿池湿原見学(北摂里山愛す会2017年度第1回フィールドワーク) 

皿池湿原見学(北摂里山愛す会2017年度第1回フィールドワーク) 
開催日:2017年6月10日(土) 9:30~13:00
湿原の概要:皿池湿原は、8つの湿原群からなり、生物多様性に富んだ県下有数の中間湿原です。植物群落のの貴重性を示す「兵庫県版レッドデータブック2010植物群落」においても「規模的、質的にすぐれており貴重性の程度も高く、全国価値に相当するもの」としてAランクに指定されています。

見学内容愛す会のメンバーがこの湿原保全活動の「守り人」と活躍していることから貴重な見学のチャンスがありました。当日は、車で来た人と、電車で来た人を合わせて24名になりました。三田市テクノパーク第2テクノ公園から徒歩で皿池、上皿池を中心とした湿原群をめぐり、希少な昆虫や植物を見学しました。
皿池湿原エリアは、手前の大正池、三田池、更に奥の皿池、上皿池の周辺地域を指しています。
新三田駅前集合風景
お天気も良く、暑くなく吹く風が涼しい朝でした。車組はパスカル三田に集合し、電車で来られた方を新三田駅で迎えました。
第2テクノ公園駐車場
                                長靴に履き替え、湿原群を目指す。
第2テクノ公園駐車場
三田市環境衛生課 高木氏より概要説明があり、これより出発。

三田池
大正池から三田池へ向かい、三田池の堤防を上っています。
皿池湖畔から奥の湿原Bを眺めたところ
夏になれば対岸の湿原に ”ハッチョウトンボ”や”サギソウ”が見られます。
皿池湖畔から上皿池との間の湿原を眺めたところ
皿池と上皿池の間の湿地には”ノハナショウブ(ハナショウブの原種)”が自生しています。そのほか大きく生育した”サクラバハンノキ”も多数自生しており、ハンノキにしかいない”ミドリシジミ”も生息しています。
皿池と上皿池の間から最大面積の湿原Aの眺め
手前は上皿池です、”ミナミメダカ”が生息しています。ブラックバスやブルーギルは発見されていません。湿原Aには、”ハッチョウトンボ”、”トキソウ”、”サギソウ”、”カキラン”、”ノハナショウブ”などが見られます。
湿原G”ハッチョウトンボ”と”モウセンゴケ”
頭の先から尻尾の先まで約2cmのハッチョウトンボの♂。♀の方が少ないような気がしますが、♀もいました。湿原は”オオミズゴケ”が群生しており湿地の周りには ”トキソウ” が自生していました。”カキラン”も季節が来れば花を咲かせます。
”ハッチョウトンボ♀” 5期湯浅さん撮影
湿原G”ヒメタイコウチ” 5期湯浅さん撮影

本種は水中には適応しておらず、湧水が沁み出す程度の浅い水辺に生息しており、水上で陸生の虫を捕食する。陸生の傾向が強いかと思いきや、飛ぶことができず、ごく限られた生息環境で生き残っている実に興味深い種であり、氷河期の依存種との説まである。姿はタイコウチの小型のようで似ているが、呼吸管は非常に短い。水中での生活に適応できていない半水生の昆虫である。
自前弁当で昼食・懇談(皿池湖畔で昼食)

面白い形状木・ソヨゴを見つけた!(N字木)
2回折れた記録を持つ樹木、梢の葉は青々として、生命力の凄さを感じました。 今回、回れなかった小さな湿原が周辺に沢山あり、見学の為の木道を計画しています。保全の観点からどの程度整備するか検討中です。
①8月19日(土)は三田市主催で一般の見学会を計画しているそうです、丁度その頃は ”サギソウ”が満開と思われます、三田市民以外でも参加できるので、発表があれば 皆様にお知らせいたします。7月中旬になれば 三田市のHPからも見ることができます。
 ②8月20日(日)は3つの湿原巡り(丸山湿原、松尾湿原、皿池湿原)の予定もあるようです、詳細が分ればお知らせいたします。

2017年3月8日水曜日

2017年ウインターセミナー

日時:2017年2月25日(土) 13:30~17時過ぎ
場所:宝塚市東公民館2階セミナー室
演題:
 1部.部服部先生のミニ講演と里山活動を進めるうえでの問題等意見交換を行いま
    した。
   ①.服部先生の”里山から草山へ”のミニ講演
   ②.4グループに分かれてのフリーデイスカッション
 2部.レストラン”花やしき”にて懇親会
         
   金岡会長から第5期卒業生の概況、愛す会には21名入会の報告がありました。また
   中井様からも第5期生の概況説明と次期の申込状況の説明がありました。
  受講希望者募集中で参加希望者を募っているとのことです。

 先生の講演
  先生が作っておられる貧乏人の園芸”釣(吊)りしのぶ”の作り方を教えていただい
  た。
  里山から草原に至る遷移の人的要因、気候的要因、地形的要因等を解りやすく説明
  していただいた。湿原の成り立ち、その保全方法を説明していただいた。

  受講風景
   山上憶良の歌
    ”秋の野に咲きたる花をおよび折りかき数ふれば七種の花”
   大弐三位(紫式部の娘)の歌
    ”有馬山猪名の笹原風吹けばいでそよ人を忘れやはする”
   額田王の歌
    ”あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る”  
   以上の和歌を参照されて古くは自然に多く自生していた植物が今は絶滅危惧種に
   なっていたり、ネザサの草原の成立過程等説明していただいた。



  聴衆者
   服部先生の講演の後、”里山活動を活性化するには”のテーマで4グループに分
   かれて各々サブテーマを設定して検討、発表して全体でディスカッションを
   行いました。活発な意見交換ができました。

  懇親会
   近くのレストラン ”花やしき”に席を移して楽しい時間を過ごしました。

 近況報告
  今年の4月から、南但馬自然学校の校長で週2日 赴任されるそうです。